AGAをセルフ診断する方法とAGAだった場合の対策

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AGAは、男性型脱毛症の略であり、男性の薄毛のほとんどの原因を占めています。しかし、一部の薄毛はAGAではなく、別の種類の脱毛症である可能性があります。

AGAの原因は、ジヒドロテストステロンという悪玉ホルモンと、アンドロゲンレセプターというホルモン受容体の感受性によるものです。しかし、AGA以外の脱毛症については、その原因が免疫であったり、皮脂であったり環境であったりと様々です。

たくさんの種類がある脱毛症は、それぞれ原因が異なり、治療方法もまたそれぞれ異なります。そのように考えると、単純に「髪の毛が薄くなってきた」からといって、すべてがすべてをAGAだと捉え、AGAに効果のある治療薬を使用しても、効果がない場合があります。

AGA以外の脱毛症が原因で薄毛になっている場合は、AGA治療薬では薄毛は改善されません。つまり、まず、「自分がAGAなのか、AGA以外の何らかの脱毛症なのか」を見極めなければならないということです。そこで、今回の記事では、AGAを診断する方法をお伝えします。

どこからがAGAなのか?

AGAは、一体どのラインからがAGAと呼ばれるものなのでしょうか。もともとおでこが広いという人もいますし、生え際が少し後退してきたと言っても、薄毛と言ってしまうにはまだ早い状態の人もいます。

AGAのメカニズムから考えれば、AGAは発症してから突然髪の毛が一気に抜け落ちるというわけではなく、前頭部と頭頂部の髪の毛が徐々に徐々に少なくなっていくという形です。

グラデーションのような形で減っていくため明確に「このタイミングからAGAです」と定義するのは非常に難しい部分があります。しかし、いくつかの方法で、AGAかどうかを診断する方法があります。

頭頂線から2cm

両方の耳の中心と頭頂部を結ぶラインを「頭頂線」と呼びます。M字ハゲの場合、Mの左右の鋭角になっている薄毛部分の生え際が頭頂線から計って2cm 以内の部分まで進行していたらAGAだと診断されます。「自分のおでこはそこまで後ろに行っていない」と思っている人でも、意外とこの頭頂線に近い部分まで薄毛が進行している場合があります。

もちろん、その人の元々のおでこの広さや骨格によっても印象は変わると思いますが、AGAの症状は、前頭部に初期に表れるといわれていますので、診断する上で一つの基準としてM字ハゲのMの部分と、頭頂線という、わかりやすいラインは判断材料にしやすいのではないでしょうか。

ハミルトン・ノーウッド分類

ハミルトン・ノーウッド分類は、アメリカのハミルトン医師が男性型脱毛症の進行パターンをいくつかのステージに分けてイラストで分類したものです。

前頭部が徐々に後退していくと同時に、頭頂部が薄くなっていきます。合計7種類のステージと、その派生型2種類の合計9種類に分類されます。

高島分類

上記のハミルトン・ノーウッド分類は、欧米人のような前頭部からはげてくる人が多い場合に参考になる分類方法です。

日本人の場合、欧米人に比べて頭頂部からハゲてしまう人が多いため、このハミルトン・ノーウッド分類を日本人向けに修正した「高島分類」というものが日本では広く用いられています。

AGAをセルフ診断する3つのポイント

自分の頭髪の状況と、ハミルトン・ノーウッド分類などのイラストを比較してみても、自分がAGAなのかどうかはっきりと確証が持てないという場合もあるでしょう。

そんな時は、自分の薄毛がAGAなのかどうかを、セルフチェックすることができる。3つの項目があるので、気になる方はこの方法でチェックしてみてください。

母方の祖父の頭髪

薄毛は遺伝だと言われますが、実際、確かに遺伝の要素は存在します。「薄毛が遺伝だ」と聞くと、多くの人は自分の父親が薄毛なのかどうかをチェックするものだと思うかもしれませんが、実は父親の薄毛の要素は、息子には継承されません。

なぜなら、いわゆる「薄毛遺伝子」と呼ばれるものは、X 染色体の上に存在するためです。X 染色体は母親から受け継ぎます。しかし、母親は女性なので、男性型脱毛症が発症することはほとんどありません。そのように考えると母親にX 染色体を遺伝させた母方の祖父がもっとも、男性型脱毛症の診断において指標になる人物なのです。

母方の祖父が男性型脱毛症を発症して薄毛なのであれば、その遺伝子を引き継いでいるあなたもAGAの可能性が非常に高いということが言えます。

逆に、母方の祖父がハゲておらず、髪の毛がフサフサなのであれば、あなたはAGAになりにくい遺伝子を持っている可能性が高いので薄毛の原因はAGAではなく、そのほかの何かなのかもしれません。

髪の毛の薄くなっている箇所

前述のように、AGAは前頭部がM 字型、頭頂部がO字型に薄毛が進行していきます。それ以外の部分はAGAによって薄毛になることはほとんどありません。

例えば、後頭部が薄くなってきたであるとか、即頭部の髪の毛が最近よく抜けるなどといった場合は、AGAではなく、円形脱毛症や脂漏性皮膚炎に伴う脱毛などの少し特殊な脱毛症が発症している可能性があります。

髪の毛が細くなってきているか

AGAが人を薄毛にしてしまうメカニズムは、単純に今ある髪の毛を抜いてしまうということだけではありません。髪の毛の成長サイクルであるヘアサイクルを壊し、通常、生まれてから3年から5年成長を続けるはずの髪の毛を、数ヶ月で抜けてしまうようにしてしまうのです。

ということは、生まれたばかりでまだ産毛のような状態の髪の毛が、AGAのはたらきによって抜けてしまうということになります。

つまり、まだ細く短い髪の毛の状態で抜けてしまうので、AGAの進行と同時に「抜け毛が細くなった」と感じる人が多いのです。

診断の結果AGAだったら…

もし、これらのチェックポイントチェックした結果、1つでもあてはまっていれば、あなたはAGAの可能性が高いと言えます。しかし、AGAなのであれば、原因がわかるので、対策を立てることができます。

特に、AGAに特化して開院したAGAクリニックは、専門家に頭皮の状態を診断してもらった上で適切な治療方法を提案してもらえるのでAGAに関する知識がなく、ても、しかし診断の結果AGAである可能性が高いと認められたのであれば一度足を運んでみると良いでしょう。

自宅での治療

わざわざAGAクリニックまで足を運ぶのが面倒だという場合や、コンプレックスである薄い頭皮を、たとえ医者だったとしても、見られるのは恥ずかしいという人もいるでしょう。

そんな場合は通信販売を使用して育毛剤を購入したり、個人輸入で海外からAGA治療薬を取り寄せることによって自宅で育毛治療することをお勧めします。

AGAクリニックに通院

しっかり専門家に頭皮の状態を診てもらった上で、適切な治療方法を提案して欲しいのであれば、AGAクリニックがお勧めです。AGAクリニックであれば、本人にAGAに関する深い知識がなくても、医師と相談しながら効果的なAGA治療のプログラムを組むことができます。

何らかの副作用が発症した際にもすぐ専門の医師に相談できる安心感があり、育毛メソテラピーやHARG療法など、クリニックでしか施術してもらえない治療を受けることができます。

AGAクリニックでの診断方法

AGAクリニック、は、AGAに関係する2種類の検査を行っています。クリニックが実施するAGAの検査と聞くと「現在AGAが発症しているかどうかを診断する」というタイプの検査だと、多くの人は思うようです。

しかし、これらの検査は、薄毛の原因がAGAなのかどうかを判断する検査ではありません。クリニックで行うことができるAGAに関しての検査は2種類が存在し、それぞれ目的が違います。必ず検査しなければいけないわけではありませんが、その目的が気になる場合は検査を受けてみると良いでしょう。

AGA遺伝子検査

AGA遺伝子検査は、AGAクリニックで基本的な治療薬として処方されるフィナステリドが効果的なのかどうかを判断する検査です。これは、遺伝子情報の中のCAGリピートとGGCリピートという2つの指標から判断することができます。

これにより分かるのは、アンドロゲンレセプターの感受性です。アンドロゲンレセプターの感受性が高ければ高いほど、フィナステリドが効きやすく、アンドロゲンレセプターの感受性が低ければ低いほどフィナステリドは効きにくいと考えられます。

これは実際に数百人規模の臨床実験の結果、関係性が証明されています。この検査によって、フィナステリドが効きやすければ、AGA治療でフィナステリドを使用し、もしフィナステリドは効きにくい体質なのであれば、デュタステリドを使用したり、発毛促進成分であるミノキシジルを使用したりする方法を検討することができます。

また、将来的な薄毛のリスクを調べることができるとも言われていますが、こちらについてはまだ明確な関係性があるかどうかという実験の結果は報告されていません。

AGA血液検査

AGAクリニックで実施できるもう一つの検査が血液検査です。血液検査は、遺伝子検査と同じくプロペシアに関係する検査なのですが、効果があるかないかではなく、副作用が出るか出ないかという検査です。100%当たるわけではありませんが、少なくとも体が健康かどうかは判定してもらうことができます。

特に、肝臓機能に障害を持っている場合、プロペシアを使用した際、肝臓でその成分を分解することができず副作用が発症する可能性があります。血液検査の結果問題があると判定された場合は、プロペシアを処方してもらえない場合があります。

その他、血液の状態を見ることによって、生活習慣病になっていないのかということや、日常的にかかっているストレスがどの程度のものなのかが判断できます。

まとめ~AGAかどうかの診断は意外と簡単!~

このように、AGAかどうかを診断するだけであれば、素人でも可能です。むしろ、専門的な知識が必要になるのは診断よりもその先の治療方法の部分です。基本的な治療薬であるフィナステリドが効きやすい体質なのかどうかという部分や、副作用が発症しないのかという部分は、AGAクリニックの遺伝子検査や血液検査で調べることができます。

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