AGAの病院はどんな種類がありどんな治療をしてくれるのか?

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2005年から現在までの間に、AGA専門の病院である、AGAクリニックの数は一気に増加しました。AGAクリニックが多く存在するのは、競争が激しい東京都内や大阪市内などといった都心部が中心ですが、最近は地方都市でも、

大型のAGAクリニックが開院したり、地元の病院が、AGA外来を設けたりするようになりました。育毛剤やAGA治療薬を個人輸入代行の代理店を利用して購入し、使用するだけであれば自宅でもAGAを治療することができますが、AGAクリニックという専門機関で診察を受け、短期間でAGAを治療しようと考えた場合、やはり外部の施設に頼らざるを得ません。

今回の記事では、AGAクリニックはどのような場所なのかということや、そこで行われる治療内容や費用、選び方などについてお伝えしていきます。

AGAの専門病院AGAクリニックとは?

2005年に入るまで、日本国内でAGAという言葉はほとんど知られていませんでした。それまでの薄毛に対するイメージは、「ハゲは遺伝だから直せない」「育毛剤には効果がない」といったものでした。

実際、科学的な根拠を示した上で、AGAを治療することができたという症例はなく、医学的にも薄毛治療はほぼお手上げの状態でした。しかし、そんな中で、1999年にミノキシジルが配合された育毛剤であるリアップが販売され、2005年にはフィナステリドを主成分としたプロペシアが処方せん医薬品として販売されるようになりました。

そこから日本のAGA治療の業界は一気に変化し、AGAクリニックが乱立するようになりました。
もう少し詳しく説明していきます。

プロペシア以前

1980年代に日本国内では様々な育毛剤が発売されていましたが、そのどれもが水とアルコールを混ぜたものに香り付けをしただけの髪の毛の生える根拠が低いものでした。

もちろん現在のように男性型脱毛症の原因がジヒドロテストステロンであるということもわかっていない状態だったので、メーカー側に悪意があってそのような商品を販売していたというよりも、AGAに対抗する手立てとして、そのような対策を施すしかなかったと言った方が正しいかもしれません。

治療方法が確立されていないため、薄毛は治療可能な病気というよりは、遺伝だからどうしようもないものという捉えられ方をされていました。

プロペシア以降

そんな中、アメリカでは前立腺肥大症の治療薬としてフィナステリドという成分が開発されました。この成分は、前立腺肥大症の原因となるジヒドロテストステロンの分泌を抑える働きをする性質を持っていました。そして実は、AGAと前立腺肥大症はどちらもジヒドロテストステロンが原因で発症する病気だったため、フィナステリドの臨床試験の結果、前立腺肥大症だけではなくAGAにも効果があるということがわかったです。

そこから、フィナステリドは育毛治療薬に転用されることとなり、アメリカのメルク社がプロペシアというフィナステリドを主成分としたAGA治療薬の開発販売を行いました。

プロペシアはFDA に認可され、多くの人にAGA治療薬として使われ始めました。日本でも1999年に国内の臨床実験が開始され、その結果、高い効果を発揮し、2005年に販売が開始されました。プロペシアは医師の処方箋がなければ購入することができない、処方箋医薬品というタイプの薬品だったため、一般のドラッグストアでは購入することができません。

そういった制限が逆に話題を呼んだのか、発売されると数多くの薄毛に悩む男性が、プロペシアを求めて皮膚科に殺到しました。当時「AGAはお医者さんに相談だ」という爆笑問題が出演していたCM が放送されていたのを覚えている方も多いでしょう。そして生まれたのがAGA専門の病院である。AGAクリニックです。

AGAの病院と育毛サロンの違い

よく、AGAを治療する病院と育毛サロンを混同している人がいますが、この2つは全くの別物です。育毛サロンは、平たく言えば素人が行う科学的根拠のない育毛です。

AGAを治療する病院は、医師が行う科学的根拠のあるAGA治療です。この2つは、「薄毛に悩む人は相談に行く所」という意味で似ていると感じる人はいるかもしれませんが、中身は全く違います。

AGA専門の病院で行われる治療の内容とは?

専門家に相談して薄毛を治療しようと考えた場合、はじめにAGAクリニックに相談に行くか、病院の皮膚科に相談に行くかの選択に悩まされるでしょう。病院の皮膚科の方がしっかりしているというイメージを持っている人も多いかもしれません。

しかし、よく考えてください。皮膚科もAGAクリニックも、どちらも対応してくれるのは、医師免許を持った医師です。そして、一般病院の皮膚科は、患者さんはAGAだけではありません。むしろそれ以外の患者さんがほとんどです。

そのため、AGAに対しての専門的な深い知識を持っているという訳ではないのです。しかし、AGAクリニックの場合は、患者さんが全てAGAで悩んでいる方のため、担当してくれる医師の方の知識や経験が豊富で、なおかつAGA治療に特化した様々な機材が用意してあるため、本気でAGAを治療したいと考えるのであれば、同じ病院でもおすすめなのがAGAクリニックなのです。

では、AGAクリニックの治療内容にはどのようなものがあるのでしょうか。

プロペシア内服による治療

AGAクリニックが出来るきっかけにもなったプロペシアを処方することによりAGAの進行をストップさせる治療です。AGAは、その治療のために、まずはその進行をストップさせなければいけません。

プロペシアの主成分はフィナステリドですが、厚生労働省が認可しているフィナステリドを主成分とした医薬品は、プロペシア以外にプロペシアのジェネリック薬品であるファイザー社製のフィナステリド1mg錠があります。

その他、2016年に新たに発売された医薬品でザガーロというものがあります。これは、プロペシアとほぼ同じ種類の働きをするのですが、その効果がプロペシアの約1.45倍という強力なものです。販売価格は少し高くなりますが、それに見合った効果が見込めるAGA治療薬であるといえるでしょう。

フィナステリドは、男性型脱毛症の原因となるジヒドロテストステロンを体内で発生させないようにする働きを持っています。

ミノキシジル外用による治療

ミノキシジル配合の育毛剤を頭皮に塗布していくことによって発毛を促進させる方法です。AGAクリニックが設立されてから現在までの長い間、プロペシアによってAGAの進行をストップさせ、その間にミノキシジルで発毛を促進させるという。

組み合わせはAGA治療の王道とされてきました。ミノキシジルは、毛母細胞の細胞分裂を活性化させ、毛包全体を大きくすることによって、髪の毛の数を増やし、1本1本の太さもアップさせる働きがあります。

ミノキシジル内服による治療

ミノキシジルという成分は、元々血圧降下剤として販売されました。当時はもちろん塗り薬ではなく飲み薬です。しかし、高血圧患者の髪の毛が増えたことで、育毛剤に転用されることになりました。副作用の危険性があるため、飲み薬のままではなく塗り薬として作り直されました。

ただ、もともとの効果を考えると、やはり飲み薬が最も効果があります。このミノキシジルタブレットは、現在AGA治療で使用することができる医薬品の中でも、最も効果が高いものだといわれています。「多少の副作用の危険はいとわないので、とにかく早く髪の毛を増やしたい」という方におすすめの治療法です。

育毛メソセラピー・HARG療法

AGAの専門病院である.AGAクリニックでなければ行えない施術に育毛メソセラピーやHARG療法といったものがあります。これらはどのような治療法なのかというと、頭皮に注射器を使って直接育毛成分や成長因子を注入していくという方法です。原始的な方法のように聞こえるかもしれませんが、その分効果が高いです。

現在では注射器を使うだけでは無く、ローラーを使って頭皮に小さな穴を無数に開け、そこから成分を浸透させていくという方法や、電気の力を使って成分を頭皮に浸透させていくという方法も用いられています。

植毛手術

AGA治療の範囲に入れていいものなのかはわかりませんが、クリニックの中には植毛手術までは行っているところがあります。中には、植毛手術をしてくれるロボットを1台置いているクリニックさえあります。

AGAは、1日や2日では治りません。半年や1年、2年といった長い時間をかけて少しずつ治療していくものです。
しかし、植毛手術であれば、手術当日から髪の毛は増えますので、緊急的な髪の毛のボリュームアップには使用できます。

しかも、自分の後頭部や側頭部の髪の毛を薄毛の部分に移植するという自毛植毛の場合、髪の毛がしっかりと定着すれば、その後自ら成長してくれますし、さらには側頭部や後頭部から取ってきた髪の毛は、男性型脱毛症の原因である。ジヒドロテストステロンの影響を受けないため、薄毛になってしまうという心配もしなくて良いです。

AGAが治療できる病院の選び方

AGAの治療を受けることができる病院は、AGAクリニックや、病院の皮膚科などの種類があります。では、どのようなポイントで、病院を選べばよいのでしょうか。

治療費

はじめに、AGAを治療するためにどれだけの金が使えるかという予算を考えましょう。このときの考え方としては、一度にいくら用意できるかという金額ではなく、毎月いくらずつ用意できるかという金額で考える必要があります。

AGA治療は、長期間の継続によってようやく効果が現れます。また、納得のいく状態まで回復したとしても、その後もAGAの再発を防ぐために治療は続けなければいけません。そのため長期間お金は必要になり続けるのです。

アクセス

継続的に毎月通い続けるということを考えると、自宅から通いやすい立地にあるクリニックを選ぶ方が、長続きしやすいといえるでしょう。

説明の分かりやすさ

多くのAGAクリニックは、無料カウンセリングを実施しています。そこで話を聞き、提案された治療内容とその費用に納得がいくクリニックを選ぶようにしましょう。

まとめ

AGA治療が可能な病院は、AGAクリニックとしてここ約10年で一気に数が増えました。もちろん、AGA専門のクリニックではなくても、一般的な病院の皮膚科でプロペシアというAGA治療薬を処方してもらうことも可能です。

どの病院を利用するかは、予算や病院の場所などによって検討して決めると良いでしょう。

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