
以前、女性衆議院議員が男性秘書に向かって「このハゲ」などと暴言を吐いたことが話題になりましたが、ハゲという言葉はあまりよい意味で用いられることがありませんし、薄毛の人にとってはとても傷ついてしまう言葉でもあります。
ハゲになるとコンプレックスを抱くことにもなりますし、何もいいことがないように思えてしまいますよね。ただ、ハゲも悪いことばかりではありません。今回は、ハゲのメリットとデメリットについて掘り下げてみたいと思います。
ハゲのメリットその1・お金がかからない
ハゲのメリットとしてもっとも分かりやすいのが、美容院や理髪店に行って髪の毛を整えてもらう回数が減ったり、そもそも美容院や理髪店に行く必要がなくなったりということがあげられます。
また、整髪料を使ったり、シャンプーやコンディショナーで洗ったりすることもなくなってきます。パーマをかけたりカラーリングをしたりといったおしゃれとも無縁になりますので、それによって、髪の毛や頭皮のケアにかかる費用がかからなくなるというメリットがあげられます。
ハゲのメリットその2・手入れが簡単
ハゲの程度にもよるのですが、かなり進行してしまったハゲの場合、手入れが簡単というメリットがあげられます。そもそもの髪の毛の量が少ないため、寝起きに髪の毛がはねて寝癖がつくリスクが低いからです。
思い切ってスキンヘッドにしているような場合、そもそも寝癖がつくような心配もありません。髪の毛を洗ったあともタオルで拭くだけですぐに乾燥するので、夜遅く帰った時の入浴も億劫ではありません。
ハゲのメリットその3・時間がたくさんできる
ハゲの人と比べると、髪の毛の量がたくさんある人は、しなければならないことの量も増えてしまいます。たとえば、シャンプーやコンディショナーをするのに時間がかかることとなります。
また、髪の毛を洗ったあとにドライヤーをかけたり、育毛剤を塗布したり、髪型を整えたりといった必要も生じます。あと、起床時に寝癖がついていると、朝起きてからの貴重な時間を失ってしまうこととなるので、髪の毛の量が多い人はその分だけ、睡眠時間を削られることにもつながります。
ハゲの人の場合、こういった手間がほとんどなくなります。お風呂に入ったあともタオルで拭くだけで乾燥してしまいますし、今さら手遅れと割り切ってしまえば育毛剤を塗布するような必要もありません。
寝起きに髪の毛がはねているようなこともないので、時間を気にせずにギリギリまで寝ていることも可能です。忙しい現代人にとって睡眠時間の確保は重要な問題なので、その点でもハゲの人にはアドバンテージがあることになります。
ハゲのメリットその4・場合によっては好印象を与えることも
ハゲたくてハゲる人はいないと思いますが、ハゲていることによって好印象を与えるケースもあります。例えば、営業の仕事などをしている場合、自分の薄毛をネタにして仕事の成功に結び付けられるようなこともあります。
また、ハゲていても格好のよい人はたくさんいます。ショーン・コネリーやブルース・ウィリス、マイケル・ジョーダンなどの有名人は禿げていてもとても格好良いですし、日本でも渡辺謙さんや竹中直人さんなど、ハゲていても格好良い俳優さんはたくさんいます。
ハゲのメリットその5・ストレスから解放される
ハゲの人にとって、何が一番つらいかというと、多くの方が「ハゲが進行していく過程」だとおっしゃいます。だんだんと髪の毛が抜け落ちて地肌が透けて見えるようになり、ハゲに近づいていく過程がもっともストレスになるということです。
ただ、いったん周りから「ハゲ」だと認知されてしまえば、ある意味でストレスから解放されることとなります。思い切ってスキンヘッドにしてしまえば、かえってバーコードにしているよりも格好良く見えることもあるでしょう。
ハゲのメリットその6・美意識が変わる
ハゲのメリットというか副産物として、頭が禿げてしまった分、その他の場所に気をつけるということがあげられます。たとえば、ハゲてしまったけどせめてデブにはならないように気をつけようとか、ハゲてしまった分、おしゃれに気を使おうなどといったことです。
ハゲてしまう要因はさまざまですが、遺伝というのもその1つです。遺伝子によってハゲてしまうのであれば、努力ではいかんともしがたいこととなります。
ところが、肥満というのは自助努力によってたいていは何とかなるものです。もちろん、病気や体質によって肥満してしまう人もいますが、ほとんどの場合、食事制限や運動で何とか解決できるものです。
アップルコンピューターの創始者である故スティーブ・ジョブ氏も、比較的若い時から髪の毛が薄くなっていましたが、ジーンズと黒いシャツをまとったスリムなビジュアルは生涯保たれていました。
ハゲている上にデブというのは、やはりよい印象をもたれるものではありません。ところが、ハゲていてもスリムな身体をしていたり、細マッチョだったりすると、自己管理がしっかりとできているのだな、という好印象を与えることが可能となります。
ハゲている人が痛々しいのは、本人がハゲを気にしすぎているからということもあげられます。ハゲていてもおしゃれに着飾れば、相手にとってよい印象を与えることになるのですから、自分にあった着こなしをすることが重要となります。
ハゲのデメリットその1・無用な偏見にさらされる
ハゲてしまうことの最大のデメリットは、無用な偏見にさらされるということではないでしょうか。冒頭にも述べたように、「このハゲ」などと自分ではどうしようもないことについて、罵倒されたり馬鹿にされたりするリスクが高くなります。
ハゲという言葉自体が人を蔑んだり馬鹿にしたりする響きを持っており、いわれて気持のよい人はいないと思います。そして、薄毛になった多くの人がハゲという言葉に過敏になっているのです。
ハゲのデメリットその2・ヘアスタイルを変えられない
ハゲのデメリットとしては、ヘアスタイルを変えることができないということがあげられます。ある程度進行してしまったハゲの場合、いつでも同じ髪型であることがほとんどですし、スキンヘッドにするくらいしかヘアスタイルを変える方法はありません。
ハゲのデメリットその3・職業によっては不利なことも
ハゲというのは見た目を大きく左右するため、職業によっては不利なこともあります。極端な例でいうと、ハゲのホストなどはあまりいないのではないでしょうか。
また、その他の接客業の場合でも、ハゲていると採用の際に悪影響を及ぼす可能性もあります。職業選択の自由とは言うものの、店員さんはお店のイメージを左右することとなるので、何かしらの理由をつけてお店側から不採用とされる可能性が高くなることはあるでしょう。
ハゲてしまった場合の対処法
ハゲたくてハゲる人はいないと思いますし、ハゲにもメリットがあるなどといわれても、何の慰めにもならないという人もいらっしゃることと思います。そんな人のために、ハゲへの現実的な対処法について紹介したいと思います。
植毛をおこなう
ハゲてしまった場合の対処法としては、植毛という手段がその1つにあげられます。植毛と増毛をごっちゃにしている人も多いと思うのですが、植毛は医師によっておこなわれる医療行為です。
植毛には人工毛植毛と自毛植毛の2種類がありますが、植毛大国であるアメリカでは人工毛植毛が法律で禁止されていますし、日本でも日本皮膚学会によって推奨されない治療法とされています。そのため、ここでは自毛植毛について簡単に説明したいと思います。
自毛植毛には大きく分けて2つのやり方があります。1つはFUT法といって、後頭部や側頭部の頭皮を帯状に切り取り、そこから毛根ごと髪の毛を切り分け(切り分けたもののことをドナーと言います)、1本ずつ髪の毛が薄くなった場所に植えつけていくといものです。
もう1つはFUE法といって、特殊なパンチを用いることでドナーを1つ1つ採取していき、採取したドナーをやはり髪の毛が薄くなった場所に植えつけていくという方法です。
植毛のメリットは、ハゲにくい場所である後頭部や側頭部から毛根ごと髪の毛を採取する点になります。それによって、植えつけた後も髪の毛は成長することになるのです。この点が人工毛植毛や、かつらなどと大いに異なっています。
つまり、自毛植毛をおこなった場合、移植した場所の髪の毛が抜けても、また髪の毛が生えてくるという訳なのです。自毛植毛のデメリットとしては、手術後に痛みが続く可能性があることや、費用が高額であることがあげられています。
増毛をする
ハゲてしまった場合の対処法としては、増毛をするという手もあります。増毛が植毛と違うのは、自分の髪の毛ではなくポリエステルなどで作られた人工毛を自毛に編みこむという点です。
増毛の方法にもいくつかあって、人工毛を自分の髪の毛に編みこむという方法もあれば、ベースとなる部分を髪の毛に編みこんで、そこに毛髪製品をかぶせていくという方法もあります。
増毛のメリットとは、かつらのようにいちいち取り外さなくても入浴をしたり、シャワーを浴びたりすることが可能という点です。水泳などのスポーツをしても、心配する必要がありません。
増毛のデメリットは、根本的な解決にはならないということです。増毛をしていても薄毛は進行しますし、そもそも増毛自体が人工毛を編みこむだけなので、薄毛の根本的な解決になるわけではありません。
格好良いハゲになろう!
できれば一生ハゲないでいられるのがベストですが、不幸にもハゲてしまった場合、対処法は人によってそれぞれです。お金にものを言わせて植毛や増毛をおこなうのも一つの手ですし、思い切ってスキンヘッドにしてしまうのもアリだと思います。
また、ハゲたとしても妙に卑屈にならず、その他の部分で男らしさを保つことも重要です。なかなか難しいことではありますが、どうせなら格好良いハゲを目指しましょう。