抜け毛の原因は食事にある?!NG食事とおすすめレシピ

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抜け毛というと男性型脱毛症をイメージしがちですが、男性だけでなく女性、も出産後や中年期以降に抜け毛が増えることがあります。その原因の一つとして、食事や食習慣も指摘されています。

では、どのような食事をしていると、抜け毛が増えてしまうのでしょう。また、抜け毛を改善するためには、どのような食品や栄養素を摂るようにするとよいのでしょうか。

抜け毛の原因となる食事

それではまずはじめに、抜け毛の原因として考えられる食事について見ていきたいと思います。人間の体は食べ物からできていますから、食事によって頭皮や毛髪に影響が出るのも当然ですからね。

・脂っこい食事

現代の日本では、食の欧米化が進み、脂肪分の多い食事をとる機会が増えています。魚介を中心とした飲食店に比べて、ハンバーグやステーキなど、肉料理を出すお店が多いことでも、その傾向が分かるのではないでしょうか。

脂っこい食事を摂ると、当然ながら皮脂が多く分泌されることとなります。また、内臓脂肪がたまったり、血中のコレステロール濃度が高くなることから、いわゆる「ドロドロ血」になってしまいます。

かつては、頭皮の皮脂が増えることで抜け毛も増加してしまうと考えられていましたが、現在では、頭皮の皮脂が増加することと抜け毛との因果関係は否定されているようです。

それよりも、問題は血中のコレステロール濃度が上がることによって、動脈硬化が進行したり、血液の循環が悪くなってしまうことです。

血液は全身に栄養と酸素を運んでいるため、血行が悪くなった場所には栄養状態の低下がみられるようになります。それが頭皮に現れれば、頭皮環境が悪化することで髪の毛の成長を阻害したり、抜け毛の原因となってしまうわけです。

そもそも、欧米人と日本人とでは腸の長さや腸内環境(フローラと言ったりします)が異なります。やはり日本人には、古来よりの魚介や野菜を中心とした食生活が合っているのではないでしょうか。

・ジャンクフード

ジャンクフードという言葉はよく聞かれますが、では「ジャンクフードってどのような他食べ物ですか?」と聞かれると、意外と答えに困るのではないでしょうか。

ジャンクフードとは、高カロリーかつ、栄養のバランスが著しく偏っており、それでいて生命維持に必要なビタミンやミネラル、食物繊維などをほとんど含んでいない食べ物のことを言います。

イギリスではジャンクフードのことを「高カロリー、高塩分、または多量の砂糖を含んだ食品」という風に定義しているそうです。

一般的にイメージされるジャンクフードの代表例としては、マクドナルドなどのハンバーガーやフライドポテト、カップヌードルなどのインスタント食品などがあげられます。

こういったジャンクフードを摂取することの弊害としては、生活習慣病になる危険性が指摘されています。中でも特に、糖尿病や高血圧、脂質異常症や動脈硬化になるリスクが上がることが分かっています。

動脈硬化や高血圧、糖尿病の三大合併症の一つである糖尿病性代謝障害などを見ても分かるように、ジャンクフードをしばしば食べていると、代謝機能が低下し、血行が悪くなることから、当然、髪の毛や頭皮にも悪影響を与えるのです。

・スナック菓子

食事もそうですが、おやつなど間食にスナック菓子を食べているような人も要注意です。特に、スナック菓子は塩分が大量に含まれているものが多く、血中の塩分濃度が高くなってしまいます。

脳は血中の塩分濃度を一定に保とうとするため、体内にある水分を導入して、血液中の塩分を薄めようとします。そうなると、体内の塩分が不足することで、やはり「ドロドロ血」になってしまい、血行が悪くなり、髪の毛や頭皮に悪影響を与えるのです。

・食品添加物

食品添加物とはその名の通り、食品に添加されるもののことを言います。代表的なものとしては、保存料や香料、着色料などがあげられます。

食品添加物の中には発がん物質が含まれていたり、おなかを緩くしたり、神経に障害を与えたりする可能性のあるものも含まれているということです。

そして、日本では海外と比べた場合、はるかに多くの食品添加物が認可されているということです。しかも、ごく少量の食品添加物はパッケージなどに記載されないため、知らず識らずのうちに食品添加物を摂取しているということもよくある話です。

抜け毛に関して言うと、添加物の中にはカルシウムや亜鉛の吸収を阻害する働きのあるものも含まれており、そういった添加物が含まれる食品をしばしば食べていると、抜け毛のリスクが増大することとなります。

・アルコール

アルコールを摂取する習慣のある人も、抜け毛が増える傾向があるようです。アルコールを摂取するとトイレが近くなるだけでなく、アルコールを分解するときに大量の水分が必要とされるため、やはり「ドロドロ血」になってしまいます。

また、お酒を飲んで酔っ払うと、お風呂に入るのが面倒になって、そのままこたつやソファーで寝てしまうということもよく聞かれると思います。そのような生活習慣によって頭皮環境が悪化すると、抜け毛の可能性も増してしまいます。

抜け毛の原因となる栄養素

抜け毛の原因となる食事についてざっと説明したところで、次は具体的にどういった栄養素が抜け毛のリスクを増大させてしまうのかについて見ていきましょう。

・脂肪

脂質は三大栄養素の一つであり、人間の身体にって必要な栄養素でもあります。ただ、脂質を摂りすぎることは、先にも述べたとおり、生活習慣病のリスクを高めますし、髪の毛や頭皮にも悪影響を与えます。

・タンパク質

「え?タンパク質って髪の毛にとっても必要なのでは?」と思われるかもしれません。もちろんその通りなのですが、タンパク質も「摂りすぎ」は逆効果となります。

過剰なタンパク質を摂取してしまうと、肝臓にかかる負担が増大し、タンパク質の合成を遅らせてしまいます。欧米化した食習慣によってお肉などのタンパク質を大量に食べることは、実は頭髪にとっても悪影響を与えているのです。

・糖分

糖質も三大栄養素の一つですが、やはり過剰摂取は髪の毛や頭皮に悪影響を与えるようです。糖分の分解には体内のビタミンBを大量に消費してしまうため、身体の代謝機能が低下してしまい、結果として髪の毛や頭皮に悪影響を与えてしまうのです。

・バランスが大事!

こうして見てみると、三大栄養素である脂質・タンパク質・糖質(炭水化物)のいずれもが、抜け毛の原因となりうることがわかります。ただ、「じゃあ何を食べたらいいの?」と心配する必要はありません。

三大栄養素の摂りすぎよりは、身体の調子を整えてくれる栄養素であるビタミンやミネラルの不足の方がよほど大きな問題です。現代人の食習慣には、ビタミンとミネラルが絶対的に不足しているとされています。

抜け毛を気にして炭水化物や脂質、タンパク質を減らすのではなく、食事のときにフレッシュな野菜や果物を一緒に摂るようにすることが重要だということです。

抜け毛を予防するため、髪の毛に良い栄養素

抜け毛の可能性を増大させてしまうのは、特定の食品を摂ることというよりは、バランスの悪い食事であることがわかりました。では、抜け毛を予防するために、積極的に摂取した方がよい栄養素は何かあるのでしょうか。

・亜鉛

男性型脱毛症や、女性男性型脱毛症といった薄毛を改善するための育毛剤やサプリメントには、ミネラルの一種である亜鉛が配合された商品が数多くあることをご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

髪の毛はケラチンといわれるタンパク質の一種からできているのですが、亜鉛には摂取したタンパク質からケラチンを合成する働きがあるとされているからです。亜鉛を多く含む食品としては、アーモンドやレバー、牡蠣やウナギなどが知られています。

・ビタミンB群

体内に摂取されたタンパク質は一度、アミノ酸に分解されます。それを再合成してケラチンへと変換するのが亜鉛の仕事なのですが、その際にビタミンB群が亜鉛の働きを助けることが分かっています。

ビタミンB群は、別名「代謝ビタミン」などとも呼ばれており、体内のあらゆる酵素の働きを補う「補酵素」としても活躍しています。ビタミンB群は納豆やウナギ、豚や鳥のレバー、玄米などに多く含まれています。

・大豆

中年期以降の女性や出産後の女性に抜け毛が多くみられることがありますが、これは女性ホルモンのバランスが乱れることが原因とされています。

特に、中年期以降の女性に見られる脱毛症として、女性男性型脱毛症(FAGA)といわれるものがあります。男性型脱毛症(AGA)の場合、局所がはげ上がってしまうのが特徴です。

一方、女性男性型脱毛症の場合にはそのようなことはあまりなくて、全体的に髪の毛のボリュームが低下したり、地肌が透けて見えるようになったりするのが特徴です。

これは、中年期以降に女性ホルモンの分泌量が低下することが原因とされていて、更年期障害も同様の理由から発症すると考えられています。

大豆に含まれる成分として有名なイソフラボンには、女性ホルモンと似た働きがあることが分かっており、女性用の育毛剤にはイソフラボンが含まれる商品も多くあります。

・カプサイシン

カプサイシンといえば唐辛子、とイメージされるほど有名な栄養素ですが、カプサイシンには血行を促進する効果があることから、やはり多くの育毛剤に配合されています。

先述したように、血液が体中に酸素と栄養を運んでくれていますが、何らかの原因で血行が悪くなってしまうと、栄養状態が低下することとなります。

頭皮の栄養状態が低下すれば、抜け毛が増えたり、髪の毛が正常に育たないことにもなりかねません。特に冷え症の人などは、カプサイシンを積極的に摂取するようにしましょう。

ただ、一度にたくさん食べすぎてしまうと胃腸への負担が大きいので、あくまでも少しの量を習慣的に摂るようにするとよいでしょう。

抜け毛を予防するための食事

可最後に、抜け毛を予防するためにはどのような食材を摂るようにすればよいのか、また、どのようなレシピが考えられるのかを紹介したいと思います。

・抜け毛予防に有効な食材とは?

なにごともバランスが大事なのは食事に関しても当てはまります。「これだけ食べていれば抜け毛を防げます!」などといった魔法の食材はありませんが、それでも、日常生活で不足しがちで、かつ、髪の毛によい食べ物は存在します。

その一つがレバーです。レバーには髪の毛を合成するのに必要な亜鉛が含まれています。また、鉄分も多く含んでいるので、貧血気味の女性は特に、積極的に摂取するようにしましょう。さらに、レバーには豊富なビタミン群も含まれているので、頭皮環境の改善効果も期待できますよ。

ただ、「レバーはどうしても苦手で…」という方もいらっしゃるかもしれません。そのような方には玄米がおすすめです。特に、発芽玄米は栄養価も高く、プチプチとした触感があるので、少ない量でも満腹感を得られ、ダイエット目的で食べるのにも最適です。

あと、特に女性におすすめしたいのがアーモンドなどのナッツ類です。ナッツには抗酸化作用のあるビタミンEが多く含まれており、アンチエイジング食材としても注目されています。

もちろん、日本を代表する大豆製品である納豆も、髪の毛にとって必要な栄養素をたくさん含んでいます。玄米に納豆、青魚、野菜や海藻、果物などをバランスよく食べることが、抜け毛予防につながると言えます。

・抜け毛予防に有効なレシピをご紹介

抜け毛予防に有効な食材はいろいろありますが、それぞれ単品で摂るよりは、1食で有効に摂取できた方がいいですよね。そんなおすすめレシピをいくつか紹介したいと思います。

<韓国風キムチ納豆>

抜け毛予防に有効な成分である大豆イソフラボンと、カプサイシンを多く含むメニューです。また、小松菜は野菜の王様と呼ばれるほど栄養価が高いことで知られています。さらに、発酵食品はいわゆる「テッパン」な食材なので、一石二鳥も三鳥もある献立と言えます。

○材料(2人前)

納豆 2パック
小松菜 1/4袋
キムチ 40g
すりゴマ 大1
コチュジャン 小1/2
韓国海苔(あればお好みで)

小松菜は茹でて食べやすい大きさにカットします。キムチも同様に食べやすい大きさにカットし、その他の材料と混ぜ合わせれば出来上がりです。


Cpicon 受験生にぜひ!韓国風*キムチ納豆 by ふなここ

<豚肉と野菜の煮物>

ヘルシーな豚肉と、ビタミンたっぷりの野菜を使ったメニューです。豚肉にはビタミンB群が、いんげんにはマグネシウムが、ごぼうには食物繊維が多く含まれており、髪の毛だけでなく、身体にとってうれしいメニューとなっています。また、ニンジンには抗酸化作用のあるカロテノイドが含まれているので、美肌などアンチエイジングにも有効です。

○材料(2人分)

ごぼう100g
人参100g
豚薄切り肉100g
さやいんげん30g

(煮汁の材料)
しょうゆ 大2
砂糖 大1
みりん 大1
和風顆粒だしの素 小1
水250ml

人参とごぼうは皮をむいて乱切りにし、レンジ(500W)で5分過熱します。いんげんは筋をとってレンジで1分加熱しておきます。煮汁の材料を鍋でひと煮立ちさせたら、先ほどの人参とごぼう、豚肉を入れて煮ます。お好みの味にまで煮込んで、いんげんを散らしてできあがりです。


Cpicon ごぼう、人参、いんげんと豚の煮物 by 単!!

菜の花と牡蠣の牛肉炒め

牡蠣は亜鉛を豊富に含んだ食材です。亜鉛は体に溜め込むことが出来ない栄養なので定期的に亜鉛を摂取することで元気な髪の毛のキープに役立ちます。また、牛肉にはタンパク質が豊富なので牡蠣とお肉で美味しく亜鉛、タンパク質を摂取出来ますよ!

◯材料(2人分)

牡蠣1袋
牛肉小間切れ150g
★調理酒 小さじ1
★醤油小さじ1
菜の花6本
☆調理酒 大さじ1
☆みりん 大さじ1/2
☆醤油小さじ1
☆しょうがチューブ 小さじ1

牡蠣はしっかりと水分を取ってから調理してください。水分が残っていると炒めたときに水分が多く、びちゃびちゃになってしまうかもしれません。


Cpicon 菜の花と牡蠣の牛肉炒め by LIGHT☆BLUE

レバニラ炒め

レバーはタンパク質が豊富なうえ、ビタミンB群、ビタミンA、亜鉛などの鉄分も豊富に含まれているので髪の毛に良い食材の一つです。貧血気味の人や妊婦さんにも良いレシピですね。

◯材料(2人分)

豚レバー150g
醤油・酒各大さじ2
片栗粉 小さじ
もやし1袋
ニラ1/4束
塩コショウ適量
醤油大さじ2

レバーはしっかり血抜きが必要です。水に30分くらいさらしてください。途中で何度か水を入れ替えて水の濁りがなくなるまでやってみてください。


Cpicon レバニラ炒め by クッキング秀さん

抜け毛予防は生活習慣の改善から!

抜け毛の原因となる食事や食材、また、抜け毛予防に効果的なメニューなどを紹介しましたが、いかがだったでしょうか。抜け毛予防にはバランスのとれた食事が欠かせないことが分かって頂けたのではないでしょうか。

本文を読んでみると分かるように、抜け毛予防は生活習慣病の予防と重なる点が非常に多いです。最近、抜け毛が増えてきたという方は、生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。

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