縮毛矯正すると抜け毛が増える?気になる方へのアドバイス 

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クセ毛に悩んでいる人の強い味方が縮毛矯正です。幼い頃からクセ毛に悩まされていた人は、一度は試してみたことがあるのではないでしょうか。

縮毛矯正の威力は強力で、どんな髪型の人でも一気にさらさらのストレートヘアにすることができます。しかし、気になるのはそれだけ強力な薬剤を使用しているということは、髪の毛のダメージも大きいのではないかということです。

そして髪の毛のダメージが大きいということは、頭皮へのダメージも大きく、抜け毛に繋がってしまうのではないかと考えられます。

そこで今回の記事では、縮毛矯正をすることによって抜け毛が増えてしまったり、それによって薄毛になってしまったりすることがあるのかどうかを調査しましたので。をお伝えさせていただきます。

縮毛矯正をすると抜け毛が増えるのか?

縮毛矯正を行うことによって、果たして抜け毛は増えるのでしょうか。最も気になる部分だと思いますので、まずはここから説明させていただきます。

縮毛矯正とは

そもそも縮毛矯正とは、生まれつき癖が強い髪の毛や縮れた髪を直毛の状態に固定する技術です。よくストレートパーマと混同されますが、ストレートパーマというのは一度パーマネントウエーブを使用して人工的に付けたウェーブを元に戻す技術のことです。

生まれつきのクセ毛や縮れ毛をストレートにするには、縮毛矯正を使用しなければいけません。1990年代という比較的最近になって開発された技術であり、どんな状態の髪の毛でも強力な固定力でストレートにすることができます。

基本的なメカニズムは通常のパーマ液を用いて髪の毛のシスチン結合解いた後でストレートヘアーアイロンを使用し固定するという形になります。一度縮毛矯正を行えば、半永久的に直毛の状態が続きます。

抜け毛のメカニズム

では次に、抜け毛のメカニズムを見てみましょう。抜け毛と一言で言ってもその原因は様々です。

人間の場合、平均すると1日70本程度の髪の毛は自然に抜け落ちます。これはヘアサイクルという、髪の毛が生まれてから抜け落ちるまでのサイクルで考えた際にどうしてもこの程度が抜けてしまうというバランスなので、ある程度髪の毛が落ちていたとしても心配する必要ありませんし新しく生えてくる髪の毛もあるのでトータルで見ると減るということもありません。

男性の場合、気になるのは男性型脱毛症だと思います。これは外部からの何らかの影響やダメージによって髪の毛が抜けるといったタイプではなく、血液の中を通ってくる男性ホルモンが変質し、悪玉ホルモンになることによって、毛乳頭の内部で脱毛促進因子が発生させられることによってヘアサイクルが異常をきたし、抜け落ちてしまうという状態です。

毛乳頭は頭皮の表面よりもかなり深い位置に存在し、毛細血管と結合しています。皮膚の表面に何らかの刺激があったとしても、そこまで強い影響は及ぼされません。

また、男性型脱毛症の次に多いのが、円形脱毛症です。円形脱毛症は、1ヶ所だけが集中的に抜けてしまうという脱毛症で、発展型は円形脱毛症が同時多発的に発生するという多発型のもの。さらにそれが繋がって蛇行型に脱毛斑が広がる症状などがあります。その他にも、髪の毛が抜けてしまう様々な症状と、それぞれの原因はありますが、ほとんどが体内が原因です。

縮毛矯正では抜け毛は起きない!

ここまでの説明から、今日縮毛矯正をしたとしても、それが抜け毛につながるということはほとんどないということがわかるのではないでしょうか。

特に、ほとんどの男性が悩まされる男性型脱毛症に関しては、体の内部で起こる反応が脱毛を引き起こしているということなので、縮毛矯正に使用されるパーマリング剤などが外的要因となって脱毛を引き起こすということはありません。

縮毛矯正によって接触性皮膚炎が起きる!抜け毛にはつながらないのか?

しかし、縮毛矯正を当てることによって、頭皮が炎症を起こしてしまうという話もあります。これは抜け毛の量に影響を及ぼさないのでしょうか?0

接触性皮膚炎とは

接触性皮膚炎とは、正式名称は「一次刺激性皮膚炎」といい、刺激の強い薬品が皮膚についた際に発症する炎症のことをいいます。

主にパーマリング剤やカラーリング剤を使用した時に、頭皮に発症します。これは体質とは特に関係なく発症し、同じ人でもある時期によっては発症したり、ある時期によっては発症しなかったりといった特徴があります。

そのため、前回と同じパーマリング剤を使用しても、発症しなかったのに、次に縮毛矯正をあてた際に発症するなどといったケースもあります。カラーリング剤を頭皮に使用してから数時間以内に発症し、軽い場合は数日で完治します。しかし重症の場合は数ヶ月という期間を要する場合もあります。こういった皮膚炎が発症した場合、抜け毛につながることはないのでしょうか。

炎症の影響範囲

このような一次刺激性皮膚炎は頭皮の表面や真皮でも最も浅い部分までしか影響を及ぼしません。そのため脱毛の原因となる毛根の最も奥の部分には、なんの影響もないのです。

そのため接触性皮膚炎が起きたとしても、それが抜け毛になったり脱毛症を悪化させたりといった心配はありません。すでに薄毛が進行している人や円形脱毛症が発症している人は、カラーリングやパーマ、縮毛矯正などを極端に嫌がる傾向がありますが、実はそこまで関係がないのです。

むしろした方がいい?

薄毛で悩んでいる人や、将来的な薄毛に不安を持っている人は、ヘアケアやヘアスタイルにかなり強い不安を持っています。それがストレスになり体調不良を起こしてしまってはいけません。

そのため、薄毛や脱毛症に悩んでいる人こそ、縮毛矯正やカラーリングなどを積極的に行い「髪の毛に対するおしゃれをしても大丈夫なんだ」と考えることによって、それが精神的にプラスに働く可能性があります。

薄毛を気にして縮毛矯正を行わないというのは精神衛生上も良くありませんし、もともとのコンプレックスであるクセ毛を隠すこともできないので、二重の意味で良くないのです。

実際に縮毛矯正で抜け毛が増えた人がいる?

しかし、インターネット上の口コミなど見ていると、縮毛矯正をしたことによって抜け毛が増えたという人も確かに存在します。また、若い頃から縮毛矯正を頻繁に繰り返していた人が薄毛になってしまったというケースもあるようです。

確かに縮毛矯正を続けて抜け毛が増えることはある

縮毛矯正を続けたことによって抜け毛が増えたという口コミは、嘘ではなく確かに真実でしょう。しかし、世の中に縮毛矯正を行っている人の数はとどの程度いるのでしょうか。10人に1人が縮毛矯正やストレートパーマを行っているというデータがあります。かなりの数が縮毛矯正を行っているということです。

男性型脱毛症が発症する人の割合は20代では6%程度と少ないですが、30代では12%、そして40代になると32%まで急増します。そのように考えると、若い頃に縮毛矯正をしていた人が40代になると、そのうちの3人に1人は男性型脱毛症が発症するということになります。

インターネット上の書き込みや口コミというのは、一部の情報がピックアップされやすくなります。「縮毛矯正をしていたとしても、していなかったとしても、結局男性型脱毛症が発症していた」という方が、薄毛になった理由を縮毛矯正だと勘違いし、インターネット上に書き込んだという可能性も十分にあるのです。

むしろ薄毛のメカニズムと縮毛矯正のメカニズムから合わせて考えればその一つにほとんど関連性はないため、「たまたま縮毛矯正をしていた人が男性型脱毛症になった」というだけの話なのです。

それは本当に縮毛矯正が原因なのか?

大事なのは、たまたまその人が縮毛矯正をあてていて、たまたまその人が男性型脱毛症になっただけなのではないかという考え方を持つということです。

薄毛に関する情報というのはインターネット上にあふれていますが、どれも一面的な情報であり、科学的な根拠が示されている物は少ないように思います。結果、たまたま縮毛矯正を過去に充てていた人が薄毛になったという可能性は、その人が40代であれば30%以上の可能性で起こりうることなのです。

科学的にその2つにつながりがないと示されている縮毛矯正と抜け毛の関係を、無理に専門知識のない人が繋げて考えてしまい、インターネットで拡散してしまうから、間違えた情報が広まってしまうのです。

これは、縮毛矯正に限った話ではありませんが、インターネット上で情報収集を行う場合、その情報にエビデンス(実験データの根拠)がしっかりと示されているのかは確認しておいた方が良いでしょう。

縮毛矯正で気にしたいのは薄毛が目立つこと

薄毛と縮毛矯正の関係を考えるのであれば、抜け毛の数を気にするよりも、もっと気にしなければいけないことがあります。それは、縮毛矯正をあてて直毛になることによって薄毛の部分がより目立つようになるのではないかということです。

男性型脱毛症の場合、多くの人は前頭部から脱毛が進行します。縮毛矯正をあてるということは、ある程度の髪の毛の長さがあるということですので、前髪もおでこにかかるはずです。脱毛症が進行していると、そこに隙間が生じてしまうので、薄毛が強調されてしまいます。

髪の毛の長さで薄毛を隠そうとすると、逆に薄着が強調される髪型になってしまう可能性があるので、薄毛で悩んでいる方こそ潔く短髪にした方が、かえって薄着を目立たせずに済みます。

まとめ

縮毛矯正には確かに強力な薬剤が使われてはいますが、その薬剤が頭皮についたところで毛根に影響を及ぼすほど浸透したり、毛根にダメージを与えたりすることはありません。

接触性皮膚炎を発症する可能性もありますが、パッチテストを行えば回避できますし、炎症が起きたとしてもそれは毛根にダメージは与えられません。

つまり、一般的に縮毛矯正は髪の毛に良くないと考えられていますが、薄毛とは関係がないということが言えます。将来的な薄毛を心配して、縮毛矯正をためらう必要はないのです。

ただし、すでに薄毛が進行している人は、縮毛矯正をしてしまうと逆に薄毛が強調される髪型になってしまうので潔く短髪にした方が良いでしょう。

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