ミノキシジルを通信販売で購入するには?購入前の検討事項

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ミノキシジルは、男性型脱毛症の治療薬として、世界的に普及している発毛薬のひとつです。その効果はとても高いものがあると認められており、実際、2010年に日本皮膚科学会が作成した男性型脱毛症の診療ガイドラインのなかにも記載してあります。そこでは、男性型脱毛症の治療に際しての治療の選択肢の第一選択として推奨しているほどです。『男性型』脱毛症という病名ですが、その患者には、実は男性患者だけでなく女性患者もいます。しかし、男性であっても女性であっても関係なく、ミノキシジルを治療の第一選択として使用を勧めています。

この診療ガイドラインでは、男性患者の場合は5%濃度のミノキシジルを、女性患者の場合は1%濃度のミノキシジルを使うよう記載してあります。そして、ミノキシジルを配合した発毛薬を継続的に使用し続けることで、脱毛症の改善を図ることができるとされています。

継続的にミノキシジルを使い続けるということは、継続的に購入を続けなければならないということを同じ意味でもあります。男性型脱毛症を起こしている様な患者の年齢層を考えると、仕事で多忙を極めている年代と一致します。そのような年代の方が、継続的にドラッグストアを訪れるのは難しいかもしれません。

そこで考えてみたいのが、通信販売での購入です。通信販売なら、お店に行かなくても購入することが出来ます。ミノキシジル製剤の通信販売についてまとめてみました。

ミノキシジルってなに?

ミノキシジルは、もともと発毛薬として開発された薬ではありません。ミノキシジルの開発元企業は、アメリカのアップジョン社という製薬会社です。いまではアップジョン社という名前の会社はなくなっており、現在のファイザー製薬がその会社に当たります。

このアップジョン社で、高血圧症の治療薬として開発されてきたのが、その由来です。高血圧症の治療には、血圧を下げる薬、降圧剤を用いるのですが、降圧剤にもいろんな種類があります。そのなかに、血管を広げて、血液の流れを良くすることで血圧を下げるタイプの降圧剤があります。実は、ミノキシジルはこのタイプの降圧剤として開発されていた薬剤なのです。

血圧を下げようとしてミノキシジルを使ってみたところ、副作用で多毛症になる高血圧症患者が多く認められました。そこで、ミノキシジルを失敗作としてとらえるのではなく、視点を変えて、発毛効果という見方でミノキシジルを見つめ直してみたのでした。

発毛効果の面から研究開発をすすめ直したミノキシジルは、結果的に大成功を収めました。現在では、ミノキシジルは、男性型脱毛症の治療薬の先駆的薬剤として、全世界に展開されるほどの発毛薬となりました。

ミノキシジルの入っている発毛薬の購入方法について

実はミノキシジルというのは発毛薬の薬効成分の名前です。「ミノキシジル」という名前の発毛薬が全国各地のドラッグストアや薬局で販売されているわけではありません。

ミノキシジルを配合した発毛薬は、我が国内の場合は、大正製薬が製造と販売を担っています。この発毛薬を大正製薬では、「リアップ」という名称で発売しています。現時点では、リアップは、「リアップx5プラス」「リアップジェンヌ」「リアップジェット」「リアップ」「リアッププラス」の5種類がラインアップされています。ミノキシジルの配合濃度やミノキシジル以外の薬効成分が入っているかどうかなどが、これらの違いです。

リアップシリーズは、一般用医薬品もしくは大衆薬とよばれるタイプに分類される薬剤です。一般用医薬品は、医師や歯科医師に診察してもらったうえで処方箋を交付してもらいもらう薬剤ではありません。ちなみに、そのような薬剤を医療用医薬品といいます。薬剤は、一般用医薬品と医療用医薬品の2種類に大きく分けることが出来るのです。

一般用医薬品は、街のドラッグストアや薬局で購入することが出来ます。もちろん処方箋は入りません。ひょんとドラッグストアを訪れて、そこで勤務している薬剤師と相談しさえすれば、購入出来ます。

ミノキシジル製剤であるリアップの購入頻度について

現在、日本国内で販売されているリアップシリーズは5種類あるのですが、一部の例外を除いて、基本的に1日2回使って、1ヶ月あたり1本使いきる分だけの薬剤が入っている容量となっています。ですから、使い続けるためには、毎月購入し続けなければなりません。

ミノキシジルは、使い始めた途端に急に頭髪がふさふさになる様なことはありません。効果が現れるのには、早くても数ヶ月、しっかりと生えてくるには数十ヶ月かかるといわれています。しかも、効果があったと思っても、そこでミノキシジルを使うのをやめてしまうと、男性型脱毛症が再発してしまうことが知られています。

つまり、ミノキシジルは、効果を発現し、そして維持するためには、文字通り何年間も長期間使い続けなければならない発毛薬なのです。

ミノキシジル製剤であるリアップシリーズの値段について

大正製薬では、リアップそれぞれの1本あたりの定価も公表しています。
リアップx5プラス:7048円(税抜き)
リアップジェンヌ:5239円(税抜き)
リアップジェット:3800円(税抜き)
リアップ(60[ml]):5500円(税抜き)
(120[ml]):9500円(税抜き)
リアッププラス:5239円(税抜き)

リアップ(120[ml])以外は、すべて1ヶ月あたり1本使用します。したがって、これら定価は、1ヶ月あたりの費用とも考えることが出来ます。なお、リアップ(120[ml])は2ヶ月分の用量となっていますので、2ヶ月分の費用とみなせます。リアップ(60[ml])よりは、すこしお求めやすくなっています。

つまり、毎月これだけの費用がかかってくるわけですから、1年間に必要となる費用がどれくらいになるかは、おおむねこれの12倍あたる金額ですのでわかりやすいです。一番安いリアップジェットでもかなりの金額になってきます。

医薬品のインターネット販売について

近年、インターネットを使った商品の売買が活発化してきています。仕事が忙しく、店舗に赴いて購入することが難しい場合であっても、インターネットなら時間を選ばず購入することが出来ますので、非常に便利です。ミノキシジルを購入する場合にも、インターネットで購入することが出来れば、その利便性は言うまでもありません。

ところが、実際のところ、従来は日本国内において医薬品をインターネットを利用して売買することは、一般用医薬品の一部を除いて認められてはいませんでした。インターネット販売は、直接人と人とが顔を見ながら行なう販売にはなりません。このことについて、人体の健康に影響を及ぼす医薬品の販売という性格上、安全性に懸念があるとし、厚生労働省が首を縦に振らなかったからです。

しかし、我が国においてもようやく薬事法および薬剤師法の一部を改正することで、平成26年6月12日をもって、医薬品のインターネット販売が解禁されました。解禁されたといっても、すべての医薬品がその対象となったわけではありません。

インターネット販売が認められている医薬品の種類

医薬品のインターネット販売が解禁されましたが、あくまでもインターネット販売の対象として認められた医薬品は、一般用医薬品の一部のみです。

一般用医薬品とは、ドラッグストアや薬局で購入することが出来る医薬品のことです。一般用医薬品は、第一類・第二類・第三類と3種類あります。このうち第一類医薬品は、例えドラッグストアでの対面販売であっても薬剤師でなければ販売することが出来ません。第二類や第三類であれば、そこまでの制限はありません。

ただし、ここには例外があります。医療用医薬品から一般用医薬品に鞍替えされた医薬品に関しての例外です。医薬品の分類が変更されてから原則3年以内は、要指導医薬品とされ、一般用医薬品であってもインターネット上での販売は認められてはいません。必ず対面販売とすることが要求されています。

なお、医師や歯科医師の発行する処方箋が必要な医薬品を医療用医薬品といいます。こちらは、従来通り変わらずインターネットを通した販売は認められてはいません。

インターネットで医薬品を売買するためのルール

インターネット上の店舗であっても、実際の店舗が存在することが必要となります。実際の店舗とは、ドラッグストアや薬局等、人々が足を運んで購入することが可能な店舗のことです。実際の店舗には、いろいろな規制やルールがあります。ですから、インターネット上の店舗であっても、実際の店舗にかけられている規制やルールをクリアしておかなければなりません。

そのうえで、インターネット上の医薬品の販売店舗の開設に関する規制やルールが設けられています。また、ウェブサイト上で表記する際のルールも別途、細かく設けられています。

ミノキシジル製剤であるリアップシリーズの国内でのインターネットでの販売について

リアップは、全部で5種類ラインアップされていますが、これらはすべて第一類医薬品に分類される一般用医薬品です。ですので、購入に際しては薬剤師による確認が必要となります。インターネットショップを通じての購入時も同様です。

インターネット上でリアップシリーズを購入する場合は、まずインターネットショップにリアップの発注をかけます。発注の仕方はいろいろありますので、そのサイトの説明を読んで指示に従ってください。すると、インターネットショップ側から、注文に関しての情報メールが届きます。メールが届くまでに要する日数は、それぞれのインターネットショップにご確認下さい。購入者は、ショップ側から受け取ったメールの内容を確認し、再びインターネットショップに返信のメールを送ります。インターネットショップの所属薬剤師が、購入者から送られてきた返信メールの内容を確認したのちに、売買契約が成立します。そして、インターネットショップからリアップが出荷されるという流れになっています。

このように、対面販売できないところを、双方がメールを使って何回かやり取りすることで、薬剤師が確認出来るようにしています。ですので、メールでの応答がいずれかの段階で滞れば、インターネット上で医薬品であるリアップの購入を行なうことが出来なくなります。

ミノキシジル製剤を海外のインターネットサイトから購入する場合。

ミノキシジル製剤は、海外でも発売されています。海外ではリアップではなく、Rogaine(ロゲイン)という名称で販売されています。また、海外では、ミノキシジル製剤のジェネリック医薬品も存在しています。ジェネリック医薬品は安価な医薬品なので、購入しやすいのですが、日本国内においては、リアップのジェネリック医薬品は製造販売されてはいません。

海外で販売されているRogaineのジェネリック医薬品は、Kirkland(カークランド)やPolaris(ポラリス)など幾種類かあります。濃度や成分にもそれぞれ特徴があるようです。

こうした海外で販売されているミノキシジル製剤を購入する場合は、インターネットサイトを通した個人輸入があります。海外のインターネットサイトから個人輸入する場合は、日本国内でリアップを購入するときのに行なわれる様なメールでの確認等がなされないことが大半です。

そういった点では、簡単に購入することが出来るのですが、その反面、すべての取引が自己責任に基づいて行なわれることになりますので、注意が必要です。

まとめ

医薬品のインターネット販売が、一般用医薬品に限って数年前から解禁されました。ただし、第一類医薬品に該当する医薬品については、薬剤師でなければ販売出来ませんし、医療用医薬品から一般用医薬品にうつされた医薬品については、原則的に3年間は要指導医薬品として、インターネット販売はできません。

男性型脱毛症治療薬であるミノキシジルは、第一類医薬品に分類される一般用医薬品のひとつです。日本国内では、ミノキシジル製剤は大正製薬がリアップという名称で、全部で5種類販売しています。

リアップは、すべてインターネットサイトから購入することが出来ます。リアップをインターネット販売で購入する際には、インターネットショップに購入を申し込んだ後、店舗側とメールで何回か連絡を取り合う必要があります。

一方、ミノキシジルは海外でも販売されています。海外では、Rogaine(ロゲイン)という名前で販売されています。日本国内とは異なり海外ではミノキシジル製剤のジェネリック医薬品もあり、そちらはKirkland(カークランド)やPolaris(ポラリス)などの名称で販売されています。

海外で販売されているミノキシジル製剤を購入する場合は、個人輸入という形式になります。国内販売の様なメールでの相互連絡は必要ない場合が多いです。その点では、購入しやすいといえますが、購入に関しては、すべて自己責任となりますので、注意が必要です。

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