
男性型脱毛症(AGA)の治療薬として知られるプロペシアですが、男性型脱毛症の治療期間は一般的に長い期間を要するものです。そうなったときに気になるのがやはりプロペシアの値段ですよね。
そこで、今回はプロペシアの値段について徹底調査してみました。病院にかかるのと通販とどちらがいいのかについても見ていきたいと思います。
プロペシアってどんな薬?
日本で現在、男性型脱毛症に効果があるとされているのは、フィナステリドとデュタステリド、そしてミノキシジルの3つです。
そのうち、フィナステリドを含んでいる医薬品の一つがプロペシアです。
プロペシアの働き
プロペシアには、フィナステリドという有効成分が含まれています。フィナステリドの働きについて解説する前に、まずは男性型脱毛症がなぜ起こるのかを知っておくとよいでしょう。
男性型脱毛症の原因はいろいろありますが、もっとも大きな原因としては、男性ホルモンが活性化し過ぎることがあげられています。
男性ホルモンであるテストステロンが、より強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロンに変化することで、抜け毛が増えてしまうと考えられているのです。
そして、テストステロンがジヒドロテストステロンに変化する際に重要な働きをするのが、変換酵素である5α-リダクターゼと呼ばれるものです。
5α-リダクターゼがなぜ分泌されるのかについてはいまだによく分かっていないそうですが、フィナステリドには5α-リダクターゼの分泌を抑制する働きがあるということなのです。
プロペシアの歴史
プロペシアに含まれているフィナステリドの歴史は意外と新しく、もともとは前立腺肥大症の薬として、1990年代初頭にアメリカのメルク社によって開発されました。
日本では2005年に厚生労働省によって医薬品として認可され、MSD(かつての万有製薬)によって商品化されています。
プロペシアの効果
プロペシアの効果は先程述べたように、5α-リダクターゼの分泌を抑制することによって、テストステロンがより強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロンへと変わることを防ぐことです。
それによって抜け毛が予防できるという訳ですが、賢明な読者の方であれば、「抜け毛を防ぐのと発毛するのとは別問題ではないか?」と思われるかも知れません。
確かにその通りなのですが、プロペシアを継続して服用しているおよそ80%の人に、抜け毛予防に留まらす発毛効果が見られたということなのです。
プロペシアの副作用
医薬品には必ず副作用がともなうものですが、プロペシアも例外ではありません。男性ホルモンに作用するプロペシアの副作用としては、性欲が減退するといったことがあげられているそうです。
ただ、前立腺肥大の場合が1日当たり5mgを上限にフィナステリドを服用するのに対して、男性型脱毛症の治療の場合は、1日当たり1mgが上限とされており、プラセボ(偽薬効果)による副作用と変わらないという指摘もあります。
また、頻度はそれほど高くないものの、プロペシアも医薬品であることから、肝機能障害が起こるリスクもあるということです。
男性ホルモンに作用する医薬品であるため、基本的に女性の服用は禁止されています。また、20歳未満の男性に対しても安全性が担保されていないため、やはり服用は控えるべきです。
プロペシアの値段はどれくらい?
プロペシアについての基礎知識を知って頂いたところで、いよいよ気になるお値段の方を見ていきたいと思います。
値段はいろいろ
プロペシアは購入する病院やクリニックによって値段が異なっていますが、それはなぜなのでしょう。それは、男性型脱毛症の治療には保険が適用されないからです。
保険が適用される場合には、1点いくらと診療報酬が定められていますが、男性型脱毛症の治療は自由診療であるため、基本的に病院やクリニック側の言い値ということになります。
ただ、言い値だから高くなるかというと必ずしもそうではなく、これだけ男性型脱毛症の治療が普及してくると、病院やクリニックの間でも価格競争が起こることとなります。
病院やクリニックにかかるとカウンセリング料や初診料がかかるのが一般的ですが、男性型脱毛症の治療に関しては、カウンセリング料が無料というところが大勢を占めています。
初診料に関しては3000円から5000円程度かかる病院やクリニックが多いですが、男性型脱毛症の治療に特化しているクリニックでは初診料まで無料というところもあります。
プロペシアの値段
プロペシアの値段については、もっとも安いAGAルネッサンスクリニックで1ヶ月当たり4200円となっており、現在のところこれが最安値と言えそうです。
ただ、AGAルネッサンスクリニックのプロペシアの値段が4200円なのは最初の1ヶ月だけで、2ヶ月目以降は6500円となっています。
ただ、業界2位(値段という意味で)のTOMクリニックでも1ヶ月に6600円ということなので、AGAルネッサンスクリニックがもっとも安価に治療を受けられると言ってよいと思います。
ただ、AGAルネッサンスクリニックに限った話ではありませんが、男性型脱毛症の治療を安価でおこなっているクリニックは、東京や大阪といった大都市部に偏っています。
そのため、誰もがこのような安価で男性型脱毛症の治療を受けられるという訳ではありません。交通費を考えるとかえって高くついてしまう可能性もあります。
プロペシアの値段・通販の場合
プロペシアを購入する場合には、一般的に病院やクリニックで処方してもらうということがおこなわれますが、プロペシアは通販で購入することもできるようです。
通販価格
男性型脱毛症の治療薬を通販で購入する場合、現在のところ1ヶ月当たり5500円程度といったところが相場となっているようです。
通販のデメリット
男性型脱毛症の治療薬を通販で購入するデメリットとしては、医師の処方を受けられないということがあげられます。
医薬品は効果もあれば副作用の可能性もあるので、本来であれば医師の診断を受けて慎重に処方されるべきものです。
ところが、個人輸入代理店などで購入した場合、医師の診断を受けられないので、いざ副作用が出た時に何の保証もありません。全ては自己責任ということになってしまいます。
特にプロペシアに関しては、病院で処方してもらう最安値のプロペシアと、個人輸入代理店から購入するプロペシアとの値段にそれほどの差異がありません。
仮に、自分が住んでいる近くに安値でプロペシアを処方してくれる病院やクリニックがないとしても、最初はやはり医師の診断を受けた方がよいでしょう。安全を買うと思えば安物です。
プロペシアの値段・ジェネリックの場合
ジェネリックとは後発医薬品のことを言い、先発医薬品と同様の有効成分を含んでいながら、薬価が抑えられるため、安く購入できるというメリットがあります。
プロペシアのジェネリックとしては、ファイザーの販売しているその名も「ファイザー」や、沢井製薬の販売している「サワイ」、東和薬品の販売している「トーワ」、クラシエの販売している「クラシエ」などがあります。
どうでもいいようなことですが、プロペシアのジェネリックって、会社の名前をそのまま冠したものがほとんどなのですね。
気になるお値段の方は1ヶ月当たり4300円といったところのようです。まとめ買いをするとさらに安くなる(1ヶ月当たり4000円)といったところもあります。
ジェネリックの注意点を一つだけあげるとするなら、後発医薬品に含まれている有効成分が同じだからと言って、その他の有効成分や製造法は異なっているということです。
そのため、必ずしも先発医薬品と同等の効果が得られるとは限らないというデメリットがあります。
ただ、プロペシアのジェネリックに関しては、先発医薬品と同様の成分が含まれている商品が多いことから、クリニックなどでも奨められることがあるようです。
プロペシアの値段を1年で考えた場合
プロペシアの値段に関しては、以上のようになっています。病院で処方してもらうプロペシアを服用する場合、1日当たり安くても220円程度になります。
プロペシアを1年間服用することを考えると、220円×365日でおよそ80000円ということになります。80000円で髪の毛が生えてくればやすいと考えるかどうかは人それぞれだと思います。
ジェネリックの場合だと1日当たり153円程度となるので、1年に換算すると56000円といったところになります。やはりジェネリックの方がずいぶん価格を抑えられますね。
プロペシアを個人輸入代理店で購入した場合、安いところで1日あたり183円程度となります。やはり1年に換算するなら67000円といったところです。
病院やクリニックで処方してもらうよりは個人輸入代理店で購入した方が安く上がりますが、先程も述べたように医師の診断が受けられず、なにかあったときに自己責任ということになってしまいます。
1年間に1万円ちょっとの差にしかならないのであれば、安心料だと思って病院やクリニックで処方してもらった方がよさそうですね。
プロペシア値段を下げる裏技!?
男性型脱毛症の治療は、一般的に長期化するものです。プロペシアを飲んだからと言って、みるみる髪の毛が生えてくるという訳ではありません。
プロペシアにかかる費用を抑えたいのであれば、単純な話ですが、プロペシアの服用量を減らせばよいだけのことです。
そのためには、薄毛になってしまう生活習慣を見直すことが重要となります。睡眠不足や疲労、アルコールや煙草などは薄毛のリスクファクターとなります。
そのため、心身にかかるストレスをなるべく減らすことが薄毛を予防し、ひいては男性型脱毛症の治療にかかる費用を抑えることにつながるのです。
プロペシアの値段・まとめ
男性型脱毛症の治療は自由診療なので、プロペシアの値段も病院やクリニックによってさまざまです。個人輸入代理店で購入するという手もありますが、安全面を考えた場合、最初はやはり病院で診断を受ける方がよいでしょう。
カウンセリングは無料というクリニックも多いので、まずは相談してみましょう。